RLC回路(1)

LTspice実践入門(CQ出版)」に載っていたRLC回路の共振の勉強。

 

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こんな回路。 R1の値を変化させた時の回路の振る舞いを確認する。

なおL1とC1のインピーダンスは1kΩ@1kHzである。 

 

AC解析結果。V(OUT)の測定結果

  • R1= 100Ω : 20dB(=10^(20dB/20)=10倍)
  • R1=1kΩ : 0dB(=1倍)

となっていることが分かる。

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R1=1kに固定してSINE波形(振幅1V, 1kHz)を入力してみる。

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過渡解析の波形

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  • 入力電流に対してL1の両端電圧の位相が90°(250us)進んでいる。
  • 入力電流に対してC1の両端電圧の位相が90°(250us)遅れている。
  • L1とC1の電圧は位相が180°ずれていて、かつ振幅が等しい。このためV(RL)の電圧は0Vとなっている。
  • R1を流れる電流は1V/1kΩ=1mAとなる。
  • 従ってV(OUT)=1kΩ(C1のインピーダンス)×1mA=1Vとなり、AC解析結果の0dB@1kHzと一致することが確認できた。位相遅れ90°も確認できる。

なお直列回路なのでL1,C1に流れる電流の大きさ/位相はR1のそれと同様である。

電圧の位相はずれるのに電流の位相がずれないのが心理的に受け入れがたいが、そういうものなので受け入れるしかない。

次回へつづく。